東京湾あさり

郷愁×ロマン×釣理

杜甫『漫成』

江月去人只數尺 江月は人を去ること只數尺風燈照夜欲三更 風灯は夜を照らして三更ならんと欲す沙頭宿鷺聯拳靜 沙の頭に宿る鷺は聯拳として靜かに船尾跳魚撥剌鳴 船の尾に跳る魚は撥剌として鳴る 『新唐詩選』(岩波新書) 杜甫のこの詩。飯岡や勝浦、大原で…

ジャスト・ア・ゲーム(釣りと悟り)

ゲームの良さはゴールが明確に設定されていることだ。 仮説創造の余地が十二分にあり、そして仮説に迫るまでのプロセス、もしくは解答をゲーム外に波及することができるゲームこそが普遍的なゲームとなりえる。 羽生善治は将棋について「ジャスト・ア・ゲー…

「イントゥ・ザ・ウッズ」私のディズニー観

「イントゥ・ザ・ウッズ」は実験的な意欲作である。 日本公開されて間もないが評判はよくないようだ。何故評判がよくないのか。 作り手が何をメッセージとして提示しようとしているかが不明瞭だからである。 「イントゥ・ザ・ウッズ」映画化の意図がどこに在…

失恋ショコラティエの構造(確定版)

失恋ショコラティエが完結しました。 こんなに発売日を楽しみに待っていた漫画はありませんでした。 隙無く理性的に組み立てられているが、感情を揺さぶり読者に語る余地を残している漫画。 最終回を迎え、構造が確定した。 まつりの結婚式という大団円を迎…

失恋ショコラティエの構造

まず構造を読み解くにあたって重要なのがオリヴィエというキャラである。 オリヴィエがこの漫画の狂言回しであり客観的で正確な状況判断を行い、進行中のストーリーについて作者と読者の認識を一致させる役割を担っている。 私はここまで考えて書いているけ…

失恋ショコラティエについて①

水城せとなが好きだ。大尊敬。以下、水城せとな先生。 失恋ショコラティエ、脳内ポイズンベリーが次巻で最終巻となる。 提示されるラストを受け入れるだけではなく、最終巻が出る前のこのタイミングで、思考の触媒となったシーンから自分なりの結論を導き、…

電王戦から釣りの面白さ、掴み方を考える。

釣りという趣味を持つと同時に、指せないのに関わらず将棋メディアにも目を向けてきた。ずっと将棋が羨ましかった。 将棋のゲームとしての分類は二人零和有限確定完全情報ゲームである。 有限:選択肢が限定されていること。 確定:指し手の意思以外ランダム…

シロギス釣り再構築

自分もそうだったのですが、根本のところで間違ったイメージを持っている人が多い釣りだと感じています。遠回りになってしまうかも知れませんが、シロギス釣りのイメージから釣り方について解説していきます。 【シロギス釣りのイメージについて】 多くの人…